隅田川 昔のイメージ
♪~はーるの~ウラアラアーの~すぅみぃだーがぁわ~♪
の隅田川の現在は、遊覧船がしきりに走っている。
定期運航船も、上り下りの船人を運んでいる。
この定期船が面白い。
川遊びとは、よく言ったもので、
移動手段として使っているにも関わらず、
遊覧している気分に浸れる。
ワンワンとウルサイ車道路を離れて、
静かな水面を滑る船は心地良い。
何と言っても、
橋クグリがスリル満点である。
人は、何かをクグルのが好きだ。
小さい頃から、鳥居をクグラされた影響だろうか・・
クグル場所と、上を乗り越える場所があれば、
たいがい、クグル方を選ぶ。
クグリながら、「ほう、下はこうなっていたのか!」
と、ささやかな感激の声を出す。
隅田川には、たくさんの橋が架かっている。
<言問橋(こととい)>
<両国橋>
など有名な橋を初め、次から次に橋をクグル。
それぞれの橋が、皆、違う色で塗られ、形状にも違いがある。
その中に、梁が他よりも、やや低い橋が現れる。
その梁に、注意書きが見てとれる。
<橋が低くなっています、ご注意下さい>
注意されているのは、私たちお客だ。
定期船では、船の屋上の
デッキに立てるようになっている。
外の爽やかな空気を味わう仕掛けである。
そこに立っていると、橋げたがグングン近づいてくる。
<ご注意>の看板のお達しどおり、
確かに低い。
手を伸ばせば、簡単に触れられる。
飛びついて、ぶら下がることも可能だ。
ただし、船の速度は思いの外、
速い。
ママチャリくらいのスピードが出ている。
もし、ジャッキーチェンがこのデッキにいたら、
迷わず飛びついたに違いない。
真田弘之も、やれと言われれば、飛びつくだろう。
その挙句、ぶら下がったままで、二人で格闘シーンとなる。
私も、
飛びつきたかった。
何度も手を伸ばし、鋼鉄の梁に触った。
身体は<飛べ!>と命令している。
しかし、心は、違うことを考えていた。
(
飛びついた後、どうなるだろう?)
船はあっという間に、走り去るよな。
そのあと、私はどうやって帰還するのだろう?
サスケサードステージの如く、上腕二頭筋を駆使して、
よじ登るのだろうか?
可能だろうか?
それが出来なければ、川に落下するだけだ。
きっと、騒ぎになるナ・・
ピーポーピーポーとか鳴るナ・・
バタバタバタとかも飛んで来るナ。
ダイダイ色の服を着た鍛えられた人とか来るナ・・
カメラマンにも仕事の依頼がゆくナ。
よし、やめた!
(どうだ、おいらも大人になっただろう!)
走りゆく船の上で、胸を張っていたら、次の橋が現れた。
そこにも、同じ注意書きが・・
スーパーカーみたいな船もある。