キャベツ畑の満月
~昨日の続き~
ツカちゃんと温泉に行った。
温泉と云っても、スパ系の奴だ。
入口で、500円取られた。
これで、言わんとする温泉の規模を想像して頂けると思う。
ここで我々は、ツカちゃんの驚くべきハプニングを見る事になる。
我々とは、ウインド仲間のイシマルとナカヒラ君だ。
皆さん、スパ系に行った事があります?
料金を払って、スリッパをパタパタやって、男湯ののれんを潜る。
我ら3人ものれんを潜った。
あっという間に、素っ裸になったイシマルとナカヒラ君。
腰にタオルを巻きつけ、湯船のドアを開けようとしたところで、
振り返り、動きが止まった。
何やら、脱衣場で奮闘している輩がいる。
ツカちゃんだ。
その前に、説明しよう。
そのスパの脱衣場とは、
脱衣カゴがたくさんあるシステムだ。
その横に、100円入れる
貴重品ロッカーがある。
ロッカーと云っても小さな奴だ。
20センチ×20センチほど。
間違っても、頭は入らない小ささ。
さあ、振り返ったイシマルとナカヒラ君の目に入って来たのは、
懸命に格闘する裸のツカちゃん。
そこで、我々の目がテンになった。
なんと!
小さな貴重品ロッカーに、
脱いだ服すべてを詰め込んでいたのである。
うんしょ!うんしょ!
大きさが想像出来ない方の為に、敢えて教えましょう。
パソコンの手を休めて、電子レンジに行って下さい。
その扉を開けて下さい。
そのレンジの
半分の大きさを認識して下さい。
御宅の電子レンジの半分の大きさが、
ツカちゃんの貴重品ロッカーの大きさです。
そこに、脱いだモノを、グイグイと詰め込んでいるのだ。
財布も小物も奥に詰め込み、さらに!
上着もTシャツも・・
最後に、
ジーパンを詰め込んでいる。
しかも、そのジーパンには、ど太い
皮のベルトが付いている。
ギュウギュウ!
詰めても詰めても、ジーンズとベルトがはみ出てくる。
グイグイ!
裸の筋肉が、扉を押し続ける。
ついに、呆れ返ったナカヒラ君の声がかかった。
「それ・・貴重品入れじゃないのォ」
一瞬、ツカちゃんの動きが止まった。
やがて、慌てて貴重品ロッカーから、モノが引っ張り出された。
出てくる出てくる・・
最初に出てくるジーンズはさておき・・
よくまあ、その小さな空間に
それほどの物体が詰め込まれていたのか・・と思えるほど・・・