ダースベーダー
プィィ~~~ン
蚊だ。
どうやら、寝室に一匹、蚊がいる。
うぅ眠れない。
確か、蚊取り線香も、ベープマットも切れてたなあ・・
ど・どうしよう?
起きて明かりを点けて、退治するか?
しかし、蚊の奴が、どこか家具の裏に隠れたら見つからないナ。
どうしよう?
よし、囮作戦だ。
自分の顔を餌として差出し、近寄って来たところを退治してやる。
まずは、餌となりうる身体の他の部分を布団の中に入れる。
蓑虫状態にする。
熱いナ。
さあ、こい!
プィィ~~~ン
おお来た来た。
さあ、とまれ!この顔とまれ!
プィッ
おっ、
おでこにとまった。
バシッ!
ん・・?やっつけた?逃げた・・?
プィィ~~~ン
くそっ、やり直しだ。
プィッ
首筋だ
バシッ!
ん・・?
プィィ~~~ン プィッ
頬っぺただ、バシッ!
プィィ~~ン プィッ
耳の裏だ!バシッ!
うへぇ、耳を思いっきり叩いたら、
鼓膜がどうかなった。
蚊の鳴く音が聞こえな~い。
耳の中が、キ~~ンと言ってる。
キ~~ンのせいで、プィィ~~ンが聞こえな~い。
顔もバシバシ叩いたので、痛い。
眠れな~い。
布団を被っていたので、汗だくだ。
眠れな~い!
翌朝起きてみると、鏡の中に、
蚊によって腫れ上がった手足と顔、
そして、顔面殴打による腫れ上がった私がいた。
絶対蚊に刺されない