数字大好き課長が、近頃ソワソワし出した。
数字の連番とか
並びに、異常にまで執念を燃やしている課長だ。
スーパーのレジで、支払い金額が、777円になっただけで、
しばしその場から離れない課長だ。
車の走行メーターが、33333キロになったら、
その場にいつまでも駐車している課長だ。
そんな課長が、このところ落ち着きがない。
会社のカレンダーに赤マークを付けて、
その日が来るのを、今か今かと待っている。
その日とは、七夕の次の日だ。
更に、昨日課長から、訓示があった。
「
7月8日のお昼休みは、弁当を持ってきなさい」
『お弁当作れないんですけど~』
「なんでもいいから、外に出てはいけません!」
『え~?』
「全員でカウントダウンするぞ!」
どうやら、7月8日のお昼頃、何かの数字が揃うらしい。
「その日に、君らが生きている内には、
二度と有り得ない一瞬が訪れるのだ!」
課長のヒートアップは続く。
「今年しかないのだ。皆でとくと崇めよう!」
かなり、
宗教がかって来た。
「デジタル時計を持っているものは持参するように」
『持ってませ~ん』
「持ってない者は、ヨドバシ電気に行って買ってくるように」
『え~~』
「そいつを、日本標準時に合わせておくように」
『どうやって?』
「117に電話しろ!」
仕方がない、課長の言うとおりにする事にした。
それにしても、何が起こるというのだろうか?
課長にお伺いした。
すると課長が熱弁をふるうには・・・
2009年の7月8日のお昼過ぎ、
数字が並ぶのだそうだ。
「我々は、この瞬間を待っていた。二度とないこの時を、
共にカウントダウンするのだ!」
12 34 56 7 8 9
時 分 秒 月 日 年