「うわ~プロペラ機だあ~」
離島系の小さな飛行機に乗ると、
プロペラが付いている機種に搭乗する機会がある。
「怖いよお~」
普段ジェット機にしか乗っていない人が、震える。
この人達は、勘違いをしている。
ジェット機はジェットで飛び、
プロペラ機は、ゼロ戦とか、B29とかに使われていたエンジンと
同系統のエンジンで、プロペラを回していると思っている。
「えっ違うんですか?」と思ったアナタ。
ひょっとして、アナタは、
ヘリコプターは、
風を下に向けて吹きつけた勢いで、
浮かんでいると思ってませんか?
「えっ違うの?」っと又思いましたね。
はい、今日は勉強になりますよ~
現代のプロペラ機の殆どは、
ジェットエンジンで
プロペラを回しているのだ。
ジェットの力を
風が吹き出す力ではなく、
プロペラが回る力に変換しているのだ。
なぜ、そんな面倒くさいことをやるかと云うと、
その方が、力の効率が良いからなのだ。
その代わり、スピードが出ないんだな。
じゃ、ヘリコプターいくよ。
飛行機が、
翼が斜めに傾いているから上昇する訳じゃないのと同様、
ヘリも、羽が斜めになっていて、
風を下に吹き付けるから上昇する訳ではない。
ヘリの羽も飛行機の翼のように、
断面は紡錘型を半分に切ったような形をしている。
上部がたわんだ曲線で、下部は、真っ直ぐだ。
この形状のものが、空気の中を移動すると、
上部と下部で、空気の流れの速さが異なり、
そこに<揚力>(
ようりょく)が発生する。
この揚力こそが、ヘリが浮かんでいられる秘密なのだ。
解らなかった方は、こう考えるといい。
竹トンボは、竹が真っ直ぐだけど、空に飛んでいく。
それは、本体が極端に軽いからなのだよ。
ヘリはとても重い。
ローターの羽が、もし平で、回っているだけでは、とても
自重を持ち上げる事など出来ないのだ。
「イシマルさん、そんな事まで、よく知ってますね」
うん、さっき、僕の前の席に座った飛行機マニアが、
熱弁をふるっていたんだ。
散布ヘリ