電話で話している。
相手が、ほとんど喋っている。
相槌を打っている。
ただし・・・
私の場合、相槌が極端に少ない。
どの位少ないか・・と言う前に、
相槌の打ち方って、どんなだろう?
アメリカ映画だと、
「HumHum・・」(ん~ふん)と喉の奥で呟いている。
日本では大方が、
「はい・・はい・・」
「ええ・・ええ・・」
ちょっと、丁寧に、
「あ~はいはい・・あ~はいはい・・」
「あ~ええええ・・あ~ええええ・・」
てなとこが、多い。
同じフレーズばかりだと失礼ってんで、
「はいはい、ええええ、はいはい、ええええ・・」
コレは、混合型と考えられる。
律儀な方だと、
「はい、わかりました・・はい、わかりました・・」
文章にしてしまっている。
友人の相槌を聞いていると、なかなか興味深い。
相槌と相槌の間隔が、非常に短い人がいる。
「はい、はい、はいはい、はい、はい」
この相槌を
3秒間で済ましてしまっている。
電話の向こう側は、その
相槌に見合う喋りが、
果たして出来ているのか、心配になる。
実際ある時、ある
高速相槌の友人と、電話越しの会話をしていた。
「今日、正午に行くからさ」
と私が喋っている間に、彼は、上記の3秒間の相槌を使ったのだ。
試しに、どの位の高速かやってみるといい。
その後、私が一方的に喋っていたのだが、
彼の相槌は、止まることなく続いた。
(ほんとに解っているのかな?)
さすがに不安になり、途中で喋りをブツっと止めてみた。
果たして、どうだろう?
彼の相槌は止まらなかったのである。
「はいはい、はいはい、は・・アレッ」
相槌のオーバーランである。
スピードがついている分、ストップが効かないらしい。
そこで、私の相槌だ。
私と電話で話した事のある人は、ご存じだと思うが、
殆ど相槌を打たない。
相手が喋っている間、ただ黙って聴いている。
< 、>も< 。>も無視である。
寂しくなった相手が、
「・・って、わかります?」
「・・ですよね」
と、相槌を請うような、問いかけをしてきた時だけ、
『うん』
人によっては、素っ気ないと感じられる返事をする。
だからだろうか・・
私は年がら年中、電話の最中に、こう言われている。
「もしもし・・もしもし、アレ、切れたのかな?」