冬、雪国を歩いていると、
かようなマシンが何気なく放り置かれている。
コレは、バス停に置いてあったマシンだ。
<雪かきマシン>
バス停の回りの雪を除雪する為に、置いてあるらしい。
回りに人はいない。
っと、ここで疑問が湧く。
このマシンは、
私が勝手に使用していいのだろうか?
見たところ、作動出来るようだ。
雪国育ちでない私には、
このマシンの置かれている立場がわからない。
バス停に雪が、積もった折に、そこで待っている客達が、
自ら、このマシンを動かすのだろうか?
それとも、どこかから係り員が定期的にやってきて、
動かすのだろうか?
もし、客達が、動かすのだとしたら、
雪国の方は誰もが、除雪機を動かせるのだろうか?
「どうぞお使い下さい」
という張り紙がないところをみると、
勝手に動かすのは、常識なのだろうか?
つまり何にこだわっているのかと云うとだネ・・
私は動かしてみたいのだヨ。
除雪してみたいのだヨ。
勝手に動かしていて、
「コラー!なにしとんじゃー!」
とおまわりさんが、やって来て、
交番に連れていかれ、
「自分のやった事がわかっとんのか!」
・・なんて事態にならないだろうか?
15分待ってみた。
バス停には誰も来なかった。
吹雪の激しさに負け、志なかばにして、
私は立ち去ったのであった。