この募集カンバンは、
先日のオーレン小屋に掛けられてあったものだ。
オーレン小屋とは、八ヶ岳の硫黄岳直下2330mにある小屋だ。
女性スタッフを募集しているのだが、
年齢を
60才までと、幅を広げてある。
きつい山小屋仕事にしては、随分寛容だ。
ひとつには、この山小屋の脇には、湧水が滔々と流れ、
お風呂が設置されてある事が、大きな誘因かもしれない。
男共はいざ知らず、女性が何日もお風呂に入れないのでは、
なかなか山小屋に勤めにくいのは、想像がつく。
《お風呂付の山小屋》
う~ん、魅力的かもしれない。
さらに、魅力を掻き立てるかのように、
<
ネパール研修あり》
ネパールから連想されるモノは、これしかない。
《ヒマラヤ》
エベレストであり、K2であり、ベースキャンプである。
そこでの研修があるヨ・・と誘っている。
山好きにとって、ヒマラヤを連想させる
ネパールの響きは、弱い。
<研修>が、何を意味しているのか定かでないのだが、
ネパールに行けるのは間違いないようだ。
自費だとは思うけど・・
テレビもラジオも無く、携帯も通じない山小屋生活である。
槇ストーブで、食事を拵える毎日である。
朝5時半の朝食と、夕方5時半の夕食を作り、食べ、
鳥の声と風の音だけを聞きながら、薄い空気を吸う。
晴れれば、満天の星空。
荒れれば、小屋ごと吹き飛ばしそうな嵐。
週に一日ほどの休みの日に、山を下るのか・・
それとも、回りの山を縦走するのか・・
ちょっと、やってみたい気もするのだが、
なぜか、男性スタッフ募集ではなかった。
おまけに、
《
料理、掃除好きな方》とある。
料理は好きだが、
掃除は・・どうだろう?
生まれてこのかた、好きだった記憶はないナ。
嫌いだった記憶は、たっぷりあるナ。
掃除が出来なくて、叱られた記憶も、しっかりあるナ。
廊下に立たされた記憶が、よみがえったナ。
つまり、面接の前に、すでに書類審査で、切られるナ。
それより何より、なんで、こんな心配しているんだろう?
硫黄岳頂上直下