《こんな事やってみたい》
私は、100mほどの、高い鉄塔の上にいるとする。
耐熱服を着込み、防火ヘルメットを被っている。
ヘルメットの中では、サングラスと耳栓が欠かせない。
さて、下の方で、鈍い音がした。
ドンッ!
ピィィ~~~~~~~
ドッカアアアア~~~ン!
私の周りで、花火が爆発する!
私は、花火の
中心近くに位置しているのだ。
花火を、
爆裂する真っ只中で見よう、と言うのだ。
体ごと感じてみよう、と言うのだ。
この行為は可能だろうか?
厳重な装備で臨めば、大丈夫だろうか?
法律的には、許されるだろうか?
戦争で、ドンパチの中を逃げ惑った経験のある父親が聞いたら、
どう言うだろうか?
「けんじろう!、バカタレが!
ドンッと聞いた時は、もう死んどるんだゾ!」
『いや、これは花火だから・・』
「花火だろうが、爆弾だろうが、火薬が爆発したらなあ、
爆風と熱がとんでもなくじゃなあ~」
『だから、爆弾とは違ってぇ~』
「オレが、満州で、追われた時にはナ・・・」
バカタレ呼ばわりしながら、
本人(父親)が一番やりたがるに決まっている。
純粋に
科学実験として、やらせて貰えないだろうか?
外に広がってゆく、花火って美しいと思うのだが。
「さあ皆さま、ラストを飾るのは、スターマインでございます。
1000発の乱れ打ちをご覧下さい!」
『よお~し、来い!』