タバコが値上げだ、禁煙だと、かまびすしい。
タバコを止めて、8年経つ私としては、
吸っていた生活が、遠い過去の話の様に思えてならない。
止める直前まで、一日に、2箱~3箱吸っていた。
本数にして、40~60本!
一本吸うのに、3分かかるとして、
一日に、2時間~3時間タバコを咥えていた勘定になる。
タバコを止めると、タバコ事情が解らなくなる。
いったい今、値段は幾らするのか?
自動販売機の前に立っても、銘柄すら解らない。
パッケージのデザインがすっかり変わってしまったので、
何がなにやら、見分けがつかないのだ。
私が吸っていたのは・・・
ん・・?
ここまで書いて、
自分の吸っていたタバコの銘柄を言えない。
何だっけ?
え~と、
4文字のカタカナで、確か<
ジャ>が付いたような・・
ジャスト?・・ジャンプ?
アレ・・何だっけ?
不思議だ。
あれほど毎日、来る日も来る日もその銘柄を吸い続け、
手にし、口にし、名前を呼んでいた筈なのに、
思い出せない。
え~と、ジャ・・・ファ・・
ええい、気持ち悪いから、コンビニに行って見てこよう。
(ここで、10分経過)
コンビニに辿り着く前に思い出したので、帰ってきた。
《フロンティアライト》
全然、4文字じゃないじゃないか。
ジャも付かないし・・
愛煙家の皆さん、こんな事が起こるのです。
あれほど親しんだ
タバコの銘柄を、忘れてしまうのです。
片時も手放せなかった煙の主を、忘れてしまうのです。
愛煙といいながら、この程度の愛情だったのかと、
嘆きたくなる、不人情さだ。
こんなことなら、いっそ思い出さなければよかった。
禁煙中を続ける人のように、
いつまで思い出せずにいられるか、試してみればよかった。
愛煙家の皆さん、
今、アナタが吸っているタバコの名前を忘れるなんて、
信じられますか?
忘れてみたいですか?
「そりゃあ、イシマルさんが、ボケただけでしょ」
えっ、そうなの?