「私の釣りに外道はいない!」
<外道(ゲドウ)>
釣りにいそしみ、
釣り番組にチャンネルを合わせている方ならば、
常に付きまとう、外道。
では、釣りに全く興味の無い方のために、
<ゲドウ>の解説をいたしましょう。
今、あなたが、<アジ釣り>に行ったとしましょう。
20センチほどのアジが、バンバン釣れているとしましょう。
そんな時、突然、もの凄い引きが訪れ、
海面に現れた魚が、なんと!
立派な鯛だった!
「うわあ~~~!」
大騒ぎして、携帯で、
すぐさま皆に写真を送りたい欲求にかられる。
その時、釣り仲間に言われるのだ。
「へえ~、外道だネ」
アジ釣りに来たのに、違う魚が釣れると、
ヘタクソ呼ばわりされるのだ。
その言い方が、ゲドウである。
外道の反対語は、<本命>。
極端な言い方をしよう。
イワシを釣りに来て、マグロが引っ掛かったとしても、
それは、外道である。
反対に、マグロを釣りに来て、イワシがかかったら、
思いっきり、外道だ。
そういう風習が、釣り人の間で流布している。
私には、その考え方がない。
外道の考え方がない。
「魚に外道はいない」
釣れた魚は、すべて平等である。
まるで、南アフリカの、
ネルソン・マンデラ大統領の言葉をなぞるかのような、
平等宣言である。
「
魚にアパルトヘイトはない!」
釣った魚は、すべからく食べるべし・・
頭のテッペンから、尻尾の先まで食べるべし・・
「え~?イシマルさん、
鯛だ!鰆だ!と大騒ぎしてるじゃないですか?」
え~とネ、狩猟本能がね・・
え~とネ、外道はないけど、味の良し悪しはネ・・
ソウダカツオ