「わ~い、仕事おさめだあ~!」
そのまま、羽田空港に走り、
ブ~~ン
飛行機で、与論島に飛ぶ。
そこで問題が発する。
与論島だ。
年に一回の与論島バケーションだ。
楽しくて夢にまで見た休日だ。
さあ、飛行機が滑走路に着いたゾ!
っと、
その数時間後に、私は、
発熱するのである。
風邪を引くのである。
医者に連れて行かれ、処方箋を授けられ、
ウンウンうなり、ベッドの中で過ごすのである。
窓の外は、正月だというのに、
グショ濡れの布団に包まれている。
暖かい南国の青空が、白雲を携え、
ピィ~チク~パ~チク
鳥のサエズリを聞かせてくれる・・というのに、
カーテンを閉め切った部屋で、体温計を必死で振っている。
これは、私のクセと言ってもいい。
<休日になると、風邪を引く>
話を過去に戻そう。
私は、
一年間、風邪を引かない。
何がなんでも風邪を引かない。
どんなに寒いロケだろうが、
どんなに、冷たい水に浸けられようが、
風邪だけはひかない。
唯一、風邪を引く時は、
休みの日だ。
話を更に過去に戻そう。
私の子供時代・・
学校に行った日に、風邪を引いた覚えがない。
引くのは、決まって、春夏冬の終業式後だ。
春休み、夏休み、冬休み、
<休み>という緩みの日がやってくると、
風邪を引く。
熱を出す。
これがはたして、
<いい子>なのか?
<悪い子>なのか?
判断は難しいのだが、
そういう気質なのだから仕方がない。
仕事として使っている側の人たちにとっては、
非常に都合がいい役者である。
しかし、当人にとっては、
最高の楽しいレジャー時間に、風邪をひいている。
くつろぐべきタイムを、
風邪が、食いつぶしているのだ。
私は、風邪が憎い。
今度生まれ変わったら、
仕事中に風邪を引く人間になってやる!