毎年この時期、関西方面に、営業に行く社長がいる。
自社の製品のPRに赴くのである。
仮に、その名を、
ヤスと呼ぼう。
毎年ヤスは、営業を終えて、
関東に帰還する日程を決めていない。
何月何日と決めていない。
しかしヤスは、
ある法則の元に帰還すると決めている。
それは・・・
《ツバメを見たら、帰る》
関西方面でツバメを目にしたら、関東に帰るのである。
「おお、ツバメが飛んでいる!」
その足で、関東に足を向けるのである。
趣のある社長・・ヤス。
江戸時代ならいざ知らず、このせちがらい現代で、
かくも風流な帰還方法に、わが身を託しているのである。
「イシマルさん、ツバメいないんだヨ!」
ヤスからメールが来た。
例年なら、すでに飛来しているツバメが見えないと言う。
「地震のセイかな?」
『違う!』
私は即答する。
それは、たまたまです。
気候のセイです。
なんでもかんでも
地震のセイにして怯えてはいけません。
今日は、ちょっといいことを言おう。
《
自分の気力を、自分で削いではいけません》
太郎杉 樹齢600年