《ただじゃ、転ばん》
しまなみ街道チャレンジは、
ただ、自転車で走り続けていたワケではない。
「おっ、アレは何だ?」
大島にたどり着くと、地図に案内がある。
観潮船が出ているという。
観潮船と云えば、鳴門のうず潮が有名だが、
ここでも観られるという。
(正しくは、潮流体験船)
自転車を乗り付けると、
『今、出ますよ~、一番良い時間ですよ~』
「乗りま~す!」
わけもわからず乗り込んだ我らは、ネーヤンに案内を請う。
「この辺りは、その昔・・どのくらい昔かと言うとやネェ、
戦国時代以前、村上水軍の一派、能島(のじま)水軍が、
この海域を支配してましてん。
激しい海流で渦巻く島に、水軍城を建て、通り行く船から、
通行料を取り立てたらしいネン」
『ふ~ん、ようは、海賊やな』
「秀吉が、海軍禁止令を出して、その歴史がおわりました」
潮流体験船は、川のような激流の中、
アドベンチャーな走りを見せて、
海賊のマネごとをしてくれる。
さらには、大きな橋の下をくぐってくれる。
(おお、我々は、あの橋をチャリで、渡ってきたのか!)
しまなみ海道を、自転車で走るには、
10本の橋を渡らねばならない。
その橋が、どれも、40~60mの高さでいばっているので、
いちいち、その高さまで上がり、又、海面まで下がってくる。
高低差のある上り下りが、チャレンジャーを苦しめる。
しかし、設計者もよく考えたもので、
きつい登りはない。
ママチャリでも、なんとか登れる角度に自転車道は、
整備されている。
実際、島の人がママチャリで隣の島に行くのを目撃した。
一応、橋ごとに、通行料を、
50円とか、100円とか、取られる。
値段の違いは、どうやら、橋の長さらしい。
無人野菜販売所のようなシステムで、
かってに、硬貨を放り込んでいく。
放り込まなければ、どうなるか・・?
監視カメラはあったナ。
アナタも行ってみるぅ?