讃岐に行ったら、さぬきうどんを食べなければ!
包丁でスパッと切られた四角い断面を持つ、
さぬきうどん。
こんぴらさんを登り終えた私は、うどん屋を探した。
望むらくは、
セルフ系のさぬきうどんだ。
トッピングも、葱も、汁も自分でそそぐ、セルフだ。
讃岐に行って驚くのは、うどん屋の数の多さである。
信州の蕎麦屋のケタではない。
そこらだらけに、うどん屋がある。
石を投げれば、うどん屋に当たると言われている。
うどん屋の窓から、うどん屋が3軒見えると、
言われている(私に)。
さあて、どこに入ろうかな~?
車を走らせるのだが、不思議な事に、
探している時に限って、うどん屋は現れない。
ええい、関西のバスガイド、ネーヤンに訊いてみよう。
すぐにメールが返ってきた。
「2号線を走ると、お望みの店だらけでございま~す」
よし、っとばかり、2号線を
南下した。
アレレ・・うどん屋がでてこない。
アレレ・・そろそろぉ~
県境に向かって峠を登ってるんですけど・・
アララ・・今、徳島県に入ったんですけんど・・
私は、ネーヤンのメールの読み方を間違っていた。
2号線を
南下ではなく、
北上しなければならなかったのだ。
おまけに、私は、
高をくくっていた。
10軒くらいの中から、選べばいいと、
高をくくっていた。
この高のくくり方には、自信があると、高をくくっていた。
やがて、峠を下った辺りにその看板は出現した。
<手打ちさぬきうどん>
東京を発った時から、夢にまでみた、さぬきうどんだ。
腹が、グウと鳴った。
とびこんだ。
「ざ、ざるうどんを・・」
旨かった!
あまりにも旨い時に、人は、目尻に涙を浮かべるという。
「ふ~ん、でもイシマルさん、
徳島県で食べたんだよね」
うえ~~~~~~ん!