<タマネギの発見>
タマネギほど、様々な食べ方をされている野菜もない。
もはや、
タマネギに関する料理レシピは無いと思われた。
昨日の事だ。
キャンプをしていた。
炭で、肉を焼いていた。
野菜を食べたかったが、切るのが面倒だった。
ええいこのまま乗せちゃえ。
ナスとピーマンとタマネギを炭の上に乗っけた。
ナスとピーマンは普段から、まるまま焼いている。
しかし、ダッチオーブンならいざ知らず、
タマネギは、
まるまま焼いた経験がなかった。
周りに茶色の皮を付けたままだ。
20分ほどすると、皮がやや焦げだした。
上下左右クルクル回す。
30分経つと、表面を押すと、柔らかくなった。
「さてと、いつ食べられるのだろう?」
無計画で焼き始めたゆえ、終了時刻がわからない。
外側は焼けたようだが、真ん中はどうだろう?
と・・突然!
プシュゥゥゥ~~~
テッペンの部分から、
蒸気が噴出した。
よし、コレを合図に、包丁で縦に真っ二つに割る。
熱々の蒸気が甘い香りをふりまいている。
軽く
塩をふった。
真ん中の部分をハシで摘む。
うまく摘めない。
ツルツル滑る。
いや、ヌルヌルしている。
他のタマネギ料理では感じられない水分たっぷりのヌルヌル感だ。
口に含む。
頭の上に、最大級の電球がともった。
ジャ~~~ン!
銅鑼まで鳴った。
「こげな旨かタマネギ食ったことなかですたい!」
無理やり博多弁で感激を言いつのる。
内側の次の皮を摘む。
ボールを半分に切ったような形状の物体・・
ユリ根にやや似ている。
ツルリと、めくれて取れる。
チュルリと口に吸い込む。
「どえりゃあ、うまあてかんワ、こんタマネギ!」
名古屋弁も参加して賛辞を述べる。
次から次と、熱々の滑らかな刺激が、襲ってくる。
「こったらタマネギの食べ方ハァしたら、
もうほがの食べ方サわがんねゾ(だめだゾ)」
東北、被災地の方にもご出場願った。
さ、アナタもやってみるべし。
「ただしぃ、炭でなかんとォ、無理でないかい」
(北海道の方からも一言)