<地震、雷、火事、オヤジ>と云う。
怖いモノを、その順番に並べたかったらしい。
私は、この中に、なぜ、
アレが入っていないのか不思議でならない。
<台風>
日本では、長い間、最も頻繁に被害が続出している災害は、
台風である。
怖いものの代名詞にしてもおかしくない、自然の猛威だ。
では、
なぜ台風が外されたのかを検証しよう。
上記の4つは、
《逃げられないから》・・という意見もある。
確かに、地震は逃げられない。
しかし、雷、火事、オヤジは、
逃げられる可能性を秘めている。
雷は、屋内に逃げ込めばよい。
火事は、起こったものはしょうがないから、一目散だ。
オヤジからは、逃げて逃げて逃げまくる子供もいる。
(わたしか?)
では、台風は?
やはり、台風も逃げられる。
頑丈な建物が一番。
もう一回、5つを並べてみよう。
地震、雷、火事、オヤジ、台風
5つをよ~く見てみよう。
どこかに線を引くとすると、オヤジと台風の間に引きたい。
台風だけには、
何かを期待している。
ワクワクしている。
やってくるのを待ちわびている感もある。
台風には、
怖い物見たさの見物感があるのだ。
(台風で被災された方には申し訳ないが)
もし被災されないならば、そこに居てみたい衝動がある。
とんでもない嵐を体験してみたい焦れがある。
我々には、
台風を嫌いという気分と、
好きという気分が、共存しているような気がする。
(私の問題を、我々の問題にしてしまった)
好かれる天災は、怖いモノの列には加われないわな。
「台風がくるぞ!」
天気予報を見ながら、直撃するのか、それるのか、
ガタガタとなる雨戸に怯えながら、夜を過ごす。
翌朝、この言葉をつい口にする。
「たいしたヤツじゃなかったナ・・」
(ふ~ん、やっぱ何かを期待してたんだ)
ア~~レ~~~