スイカだあ~
夏はスイカだ。
果物の王様はやはり、スイカである。
「え~?一昨日、一番好きなのは、
グミだって言ってたじゃないですか?」
うっさい!
夏は、スイカなの!
さ、スイカを食べよう。
よし、今日は、念願のあの切り方で食べよう。
《輪切り》
ラグビーボール型のスイカを、冷蔵庫から持ってくる。
包丁で、輪切りにしようと云うのだ。
ハムを切る要領である。
まず、端っこを切り取る。
思いのほか、簡単に包丁がはいる。
次に、3センチ巾で、輪切りにする。
ザッコンッ
包丁の歯が、果肉を突き進んでいく感触が、気持ちいい。
水分を感じる。
これこぞ、
夏の作業である。
気を付けなければいけないのは、スイカを分断する瞬間だ。
ただ、タクワンのように、気軽に切っていると、
切られた側は、パタンと倒れる。
パタンの瞬間に、しぶきを飛び散らかす。
マナイタの右側にかなり飛び散る。
赤い汁だ。
付着する物体によっては、いやあ~な染色加減になる。
さて、お皿に盛った。
(ん・・?盛ったでいいのかな?)
さあ、食べよう。
え~と、どうやって食べよう?
やっぱ、スプーンかな?
タネ出しのハシもいるかな?
まずは・・真ん中から・・・
オホ~~~ホホホ~
ケーキのド真ん中を、ホジッたみたいである。
通常のスイカ食いでは、角とか直線を壊す作業なのだが、
真ん中食いでは、ホジル行為が続く。
決してしてはならないのが、かぶりつきだ。
道具を使わず、
口でかぶりつくのは難しい。
よほど大きいスイカなら、最終的に、
輪っかの中に頭を差し込み、
果肉に歯を立てるのが可能かもしれないが、
そんじょそこらのスイカでは無理だ。
よって、最後まで、ほじり続ける。
(そうだ、いつか、よほど大きなスイカの中に頭を突っ込んで、
丸まま、内部で食ってみたいな)