朝食バイキングは、
今や、ホテルや旅館の専売特許でなくなった。
ファミレス系のお店が、こぞってバイキングをやっている。
700円ほどで、食べ放題飲み放題なのだ。
放題といっても、酒類は無い。
実は、この・・<ほうだい>が困る。
朝は、腹ペコである。
そんな時、「ほうだい!」などと言われたら、
人は、必要以上に、腹ペコになる。
飢餓状態に陥る。
飢えを無理やり演じてしまう。
基本を、
ご飯にするか?
パンにするか?
迷いながら、オカズを取り続ける。
気が付くと、ほとんどすべてのオカズに手を付けたトレイがある。
(ま、なんとかなるだろう)
何が、
なんとかなのか定かでないのだが、
私的には、
<取り過ぎではない>
言い訳をしている。
テーブルに向かおうとした。
っと、目の前のズンドーに目が行く。
《カレー》?
これを見逃す手はない。
ご飯には納豆を掛けようと、
納豆をトレイに乗っけているのに、
なぜか、カレーをかけてしまう。
さあ、テーブルに戻った私の前に、
私の責任で
せしめてきた大量の食料がある。
責任をまっとうするには、全部腹に収めねばならない。
ガツガツ、ゴクゴク・・
ゴクゴクとは、同時に
せしめてきた3種類の飲み物だ。
せしめ過ぎてしまったような気がしないでもない・・
せしめ過ぎを反省しないでもない。
いやいや、バイキングとは、
せしめる技を発揮する場所だ。
「おおいに、
せしめよう!」
無理やり自分を正当化させる。
ファミレスのバイキングは、私を痛めつけてやまない。