ゴンゴロ、ガッシャ~ン!
我がイシマル探検隊は、マウンテンバイクを漕ぐ。
漕ぎだすと、30キロ、50キロと漕ぎ続ける。
私は、50才過ぎてから、マウンテンバイクを買ったのだが、
隊員の中には、昔から乗っている者もいる。
例えば、Y子だ。
私からみれば、チャリンコのベテランだ。
我らが集団で漕いでいると、時折後ろで、
大きな音がする。
ガッシャ~~~ン!
Y子が、ガードレールに激突したのである。
それほど、ゆっくりでもないスピードであるから、
ケガが心配になる。
ところが、こやつ、平然と、自転車を持ち上げ、
何もなかったかのように、走りだすのである。
うむ、ベテランだ。
先日も、そうだった。
カサリっ
草を踏むような音が後ろで聞こえた。
振りかえってみると、
今まさに、Y子が、畑に落ちてゆくところだった。
ドッス~ン!
土煙をあげて、畠の中に転げこんでいる。
やがて、土まみれになったジャージをはたきながら、
自転車にまたがる。
今日も、ベテランは何もなかったようだ。
あれは・・
三浦富士を自転車担いで、みんなで登った時の事だ。
頂上からの下りは、極端な急坂が待っている。
ブレーキをいくら握っても、加速してゆく。
キィィィィ~~
やがて、それは起きた。
グワッシャ~~~~ン!
振り向くと、
自転車とY子が、坂道を転げ落ちているところだった。
後ろを走っていた隊員のチョクが証言する。
「びっくりしましたよ~
突然、
前方宙返りするんですもん!」
恐るべし、ベテラン・・