電化製品が、喋る。
「お風呂が沸きました」
風呂が沸いたんだってサ。
電化製品が、鳴り響く。
「ピッポロロ~」
洗濯が終わったんだってサ。
「リリリリ~」
魚が焼けたかもしれんナ。
まるで小姑のように、知らせてくれる。
小姑と云う言葉が、嬉しくないならば、
しつこい友人のように知らせてくれる。
そう!電化製品の中に、 しつこいヤツがいる。
冷蔵庫は、しつこい。
扉を閉め忘れると、
「ピーピーピー」
エキセントリックな音を発する。
慌てて閉めるまで、音をなり響かせる。
ピーピーの音が、
『中身が腐るでしょッ!』
と聞こえる。
『腐ってもいいんですか?』
と聞こえる。
もっと、しつこいヤツがいる。
《電子レンジ》だ。
レンジに、温めたいモノを入れる。
始動させる。
温めが終わる。
しばらく時間が経過する。
するとだ・・
突然、レンジが騒ぎだす。
ピ~ピ~ピ~!
「終わったゼ!」
温め終わった・・と騒いでいる。
私は、わざと知らんぷりする。
すると、再びレンジは騒ぐ、
ピ~ピ~ピ~!
「終わったのは知ってるかい?」
知ってる筈だよネ・・と騒いでいる。
それでも知らんぷりする。
すると、しつこくレンジは騒ぐ。
ピ~ピ~ピ~!
「おいらは永遠騒ぐだでヨ!」
う~む、ここらで、私の忍耐は揺らぐ。
はいはい、扉を開きましょうかねえ~
ガチャリっ
これで、レンジのお役御免である。
しかし、私の忍耐が続けば、
レンジの しつこさは、延々続くのである。
延々、ピ~ピ~ピ~を、
眉も動かさずにやり続けるのである。
かくも しつこい電子機器を、私は知らない。
レンジを創り出した方の性格を、覗き見る気がする。
てな事を、延々書いている私の性格を、
覗き見られている気がする。
by ishimaru_ken
| 2012-02-06 07:30
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