指宿(いぶすき)と言えば、砂蒸し風呂だ。
鹿児島の指宿を訪ねた人は、もれなく砂蒸し風呂に入る。
砂蒸しをやらずに、帰った人などいない。(はずだ)
「指宿に行ってきた」と話して、
砂蒸しをやらなかったとしたら、
人間性を疑われるので、
やりたくなくても、無理してでも入る。
800円払い、
浴衣を着て、横たわると、
おばちゃんが、スコップで、砂をかけてくれる。
「熱い時は、我慢しないでくださいネぇ~」
言われたものの、
熱さの度合いがわからない。
今、熱いんだけど、コレを、
「熱い」と言っていいんだろうか?
(だらしないわネぇ)と思われないだろうか?
「我慢しないでくださいネぇ~」
(ううぅ、ちょっと熱いけど、我慢しよう・・)
「我慢すると、帰りの階段あたりで、倒れるけんネぇ~」
(えっ、そうなの?倒れるの?)
「我慢すると、低温ヤケドしますヨぉ~」
(えっ、ヤケドは困るナ・・)
「出たくなったら、手足を動かしてネぇ~」
(うん、もう出ますです)
5分で出ちまった。
ところで、指宿駅から、バスで砂蒸し場所に向かったのだが、
このバスが、あっちこっちグルグル回ってゆくのだ。
寄り道ばっかりするのだ。
降りるとき、運転手さんの名前を見て、びっくりした。
《
近道新一》
ふ~ん、いい職業についたなあ~