石垣島から帰って来た私のカバンから、コレが出て来た。
《豚の顔のくんせい》
数時間前、石垣島空港の売店を、ブラブラしていると、
そいつに目がいったのだ。
豚の顔・・
ほお~食堂や飲み屋で食べることは、これまでもあった。
ツラ身であるとか、ホホ肉などと称して、
皿にのって出されてくる。
その本体を手に入れるには、
それなりの店に行かなければ、手に入らないと考えていた。
ところが、石垣島では、玄関である空港で売られているのだ。
おみやげに買っていきなさいと勧めているのだ。
その時の私の心の中は、どんなだったのだろう?
実は、買い求めた瞬間の記憶が定かでないのだ。
気がつくと、お釣りを貰っていたような気がする。
豚の顔を見つけた途端、何か熱い衝動に突き動かされ、
「さあ、おまえはそいつを手に入れるのだ・・」
ささやかれたに違いない。
北海道旅行に行って、木彫りの熊を買ってきた時の、
感覚に似ているかもしんない。
で、今、そいつが我が家にある。
もいっかい言う。
そいつが我が家にある。
ど、どうするんだ?
どうしたらいいんだ?
コレって、勿論、食べるもんだよナ。
どうやって食べるんだ?
以外に重いゾ。
誰が食べるんだ?
(オレか?)
誰が買ってきたんだ?
(オレか?)