埼玉県に東武動物公園がある。
行って来た。
駅名の、《東武動物公園》は、このまま見ると、別に普通である。
ところが、ひらがな表記をすると、面白い。
《
とうぶどうぶつこうえん》
少なくとも、子供は喜ぶ。
さて、この動物園の目玉は、ホワイトタイガーだ。
色の白い虎である。
世界的にも希少なタイガーだ。
そのオリの前は、人気の高さを思わせて、
ひとだかりが常に出来ている。
「見て見て、寝てるよ!」
「わあ~歩いてるぅ~!」
寝てようが歩いてようが、何をしても騒がれる。
問題は、隣のオリだ。
隣には、あの百獣の王であるライオンがいる。
3頭もいる。
岩の上で、睥睨している。
貫禄からいったら、タイガーの比ではない。
3頭分、3倍の貫禄に満ちている。
だのに、人々はそちらを見ない。
そのセイだろうか・・・
ライオンは、ホワイトタイガーのオリの方をしきりに見ている。
まさか嫉妬しているとは思えないのだが、
ホワイトタイガーを睨みつけている。
ミケンのしわをさらに深くして、見据えている。
「ふん、わたしにもそんな時代があったのさ・・」
達観をしているようにも見える。
「いつか君も、誰かにとって代わられるのであるゾ」
諭しているようにも見える。
中島みゆきも歌っている。
♪~そんな時代もあったねと~いつか話せる日がくるわ~♪
ホワイト孔雀