「んぅもう、
男用に作ってるんだからァ~」
器具を使いながら、お嘆きの貴女に朗報がある。
今日は、貴女が胸のすく話だ。
実は、男も嘆く事があるのだよ。
「んぅもう、指が入らないじゃんか!」
化粧落しのパックだ。
こやつは、
入り口が小さい。
こいつから、一枚取り出すとき、
アナタは何指を使ってます?
私は、親指と人差し指だ。
恐らくアナタもそうだろう。
今日は、アナタは
貴女だ。
私の親指と人差し指では、開封した当時は、上手くゆく。
しかし、ペーパーが減ってゆき、
半分を過ぎたあたりで、マゴマゴしだす。
なんとも入り口が小さく、二本指を入れると、
ペーパーまで届くギリギリだ。
摘めるような、いじらしいような状態で、摘みだす。
爪も伸びていないので、イライラ感が増す。
やっと摘めたと思ったら、2枚出てきたりする。
やがて、残り少なくなると、もはや指は届かない。
必死で潜りこませようとするが、
入り口の間隔の絶対値が小さい。
そこで、苦悶の声があがる。
「んぅもう、
女性用に作ってあんだからぁ~」
男だって、日焼け止めを拭うために、
今や、化粧落しを使っている。
「猟師は真っ黒だから、いらないでしょ」
なんちゅったら、失礼だ。
皮膚ガンを防ぐためにも、日焼け止めを塗っている。
「従来のクレンジングでは落ちんでナ」
年季の入った方もいる。
「ヒヤルがいいらしいデ」
「そろそろ柔肌用にチェンジすっかァ」
それなりに苦労なさっている。
その指が入らない。
最後まで、使いたいのに、ジダンダ踏んでいる。
「コノヤロ!コノヤロ!」
指をねじ込みながら、ついに悪態をつくのだ。
「まったくぅ・・女用に作りゃがって!」