グウ~腹が鳴ったら、食堂へ。
剣山荘の食事は立派だ。
今夜は、トンカツである。
2400mの高地でトンカツとは!
ただし、一人の占有面積が小さい。
肩幅が一人分の行動範囲だ。
間違っても、ヒジを張って、
ご飯を掻き込んだりしてはならない。
出来る事なら、右利きと左利きが、
隣に座らないように配慮して貰いたい。
その狭さが、はずむ話のきっかけになる。
「すみません、ソースを・・」
『おっアンタは、雪渓のとこで滑って』
あちこちで、山談義が花開く。
そんな時、私の隣の男性に、
その正面の奥方が話している。
「今日、テレビの取材で金子貴俊が立山に登ってったネ」
『おお、いたナ』
「イモトも、剣方面に歩いていたわネ」
『カメラマンがいたな』
(え~とぉ~プライベートですけんど、
一応イシマルも歩いてたんスけど・・
さっき、ご飯ついでもらったんスけど。
お茶は、ボクがついだんスけど・・)
毎度、存在感の薄い役者です。
全部食べてしまう