そういえば・・扇風機のスイッチを、
この数年、手の指で押した記憶がない。
カチャッ
電源入れるは、足の指で押す。
強、弱、微弱は、足の指で押す。
リズム風も、足の指で押す。
「さすがにタイマーのセットは、手で?」
いやいや、足でやってしまう。
扇風機に触るのは、
運ぶ時と、首振りのボッチを叩く時だけだ。
扇風機は、同じ家電でも、
洗濯機や、冷蔵庫と同時期に、
世の中に普及したにも拘わらず、
手で扱われない、
冷遇された工業製品に成り下がっている。
足げにされている。
なぜなんだろう?
答えは簡単だ。
息子である、<冷房>君が一世風靡したからだ。
あまりもの能力の違いさに愕然としてしまった。
闘う気力さえ、おこらなかった。
しかし、バット、ほんじゃけんど!
その昔、闘う気力さえおこらなかったと嘆いた、
お父さんである、<ウチワ>も<扇子>も、
今だ健在じゃんか。
ウチワも扇子も、扇風機も、
まだ、死に体となってはおらぬではないか!
現役バリバリではないか?
これは、何を示唆しているのだろう?
「あきらめるな、公衆電話くん!」
「あきらめるな、マッチくん!」
「あきらめるな、輪ゴムくん!」 晩酌の影絵
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