《君は、焼肉を、腹で食うか?舌で食うか?》
大きな命題を、今発した。
私の場合、若い頃は、腹で食った。
今は、舌で食う。
(時折、腹で食って、翌日反省する)
いきつけの店、《アリラン》では、
昔ながらの<ガス隙間鉄板焼き>である。
すべての肉は、
タレ付きで出てくる。
このタレが旨い。
タレだけを舐めてビールを飲んでもかまわない。
タレだらけのホルモンを焼き、
タレに二度付けして、口に運ぶ。
う~~~~~む・・
舌で、旨味をしみじみと味わっている。
ほお~~~
口中から吐き出す吐息にも、タレの旨味がコダマする。
半眼にした目ン玉が、
「もうどうなってもいいかんネ」
至福のひとときに、裏返りをみせている。
裏返った目ン玉が、壁のメニューを見やった。
<
トマト時価> (冒頭写真)
なんと、並み居る肉やら、丼を押しのけて、
なぜか、トマトが時価なのだ。
トマトが、この店では、破格の存在なのだ。
時価と書くからには、注文してはいけない品である。
「間違っても注文すんなヨ!」
という一品が時価である。
間違って注文して、
「はい、一億円です」
と言われても、文句言えない。
でも、どうしてわざわざ、
トマト時価がメニューにあるのだろう?