紙の隅が、折れている。
ページが次々と
メクレて折れている。
ううぅ~気になるぅ~
なに?気にならない?
ふむ、世の中には、ページが折れ曲がっていても、
気にならない人がいるらしい。
それも、全く気にならない人がいるらしい。
気にならないどころか、
何の話をしているのかさえ理解できないのだと言う。
列車の前席の背中に、網式の袋棚がある。
あそこに、雑誌を突っ込むと、
ページの下の部分がメクレる。
もれなくメクレる。
(なぜ、こんな構造の入れ物に雑誌を入れてあるのか?)
という疑問は、今は置いといて・・
もれなくメクレた雑誌がそのままに置かれてある。
メクレを直そうとした形跡がない。
そこで、雑誌サービスとして置いてある、
私の周りの網袋を、8つ覗いてみた。
6/8の雑誌にメクレがあった。
これは、75%の人が、雑誌を突っ込んだあと、
メクレを直さなかったという証左だ。
中学高校時代、辞書のはじが、
メクレ曲がっている様子を頻繁に見た。
決して、メクレを正そうとしなかった友人たちがいた。
チマチマとメクレ対策をしている私を指差し、
「そんな事していると、大きな人間になれねえゾ」
忠告してくれる友人たちに囲まれていた。
(いいもん、おおきくならなくて)
心の声を押し殺し、メクレ問題に没頭していた。
昨日も、列車の中で、
読み終わった雑誌を無造作に突っ込む人を眺めていた。
ああいう風に生きれたら、楽だろうなあ~
彼は、大きな人になったのだろうか?
それとも、これから大きくなるのだろうか?