いや~一年が長い。
年をとると、一年が短くなると、言い伝えられて、
そんなものかと、短くなるのを首を長くして待っていたのだが、
いや~長い長い。
八丈島に渡ったのが今年だとは、とても思えない。
はるか昔の事のようだ。
さっき、今年のこのコーナーをペラペラとメクッてみたのだが、
「えっ、コレって今年だったの?」
「まだ一年経ってなかったのか?」
自分で驚いている。
私の驚き方は古典的だ。
「エッ!」
声をだす。
下あごが引っ込む。
背筋が伸びる。
5センチ身体が後ろにのけぞる。
っと、そのまま「ふぅえ~~」と発しながら、
腕を組んでゆく。
2度ほど、うなづいて、一連の行為が終わる。
この一連を、さっきから何度も繰り返している。
一年の長さに感嘆しているのだ。
3ヶ月前に、舞台に立っていたなんて信じられない。
アレは一昨年の事じゃなかったのか?
腕組みをしながら、小首をかしげる。
確か、去年も「ああ長いなあ~」と腕組みをしていたナ。
今、その
腕組みを見て、ハタと気付いた。
私の腕組みは、
左手が外側にある。
つまり、左手の甲は、右手の二の腕の中に隠れている。
試しにその反対をやってみた。
ふむ、気持ち悪い。
気持ち悪いどころか、ハラリと解けてしまった。
と云う事は、長い間、
片側だけの腕組みをやっていた事実が判明した。
これでは、身体が曲がってしまうじゃないか?
よし、これから逆もやっていこう!
ああ、今年はまだ2ヶ月もあるじゃないか!
ああ、一年は長いなあ~
「イシマルさん、それは長いんじゃなくて、
あ~たが、ただ
忘れてるだけなんじゃないの?」