<カワハギ>と云う魚がいる。
釣るのに難しく、釣り師の間では、
マニアック極まりない魚の筆頭にランクされている。
そのカワハギを釣り、料理すると冒頭の写真になる。
《カワハギの薄造り》(イシマルが造った)
「この
肝あえが堪らんでヨ!」
涙を流しながら日本酒のツマにするおいちゃんがいる。
私だ。
ヨダレが、もし、眼から流れるものなら、
眼から流してもいい!
そう宣言したいほどの、旨さを持っている。
っと、ここで、私の箸が止まった。
ある事に気付いた。
カワハギのカワハギを見つけたのである。
鯛のタイという部分が、それぞれの魚にある。
人間に当てはめれば、
肩甲骨の骨にあたる。
すなわち、<腕を動かす骨まわり>である。
これまで、長い間、魚のその骨を観察してきた私だ。
魚を食べるたびに、タイのタイを収集してきた。
ヒラメのヒラメ
イサキのイサキ
ブリのブリ
イワシのイワシ
アジのアジ
(もっと書こうかぁ~)
その観察眼で、カワハギのその骨を見ると・・
変だ!
何かが付いている。
写真を撮ったので、あとでグルリと見てみよう。
他の魚と違うのは、上に突き出た部分だ。
そこで、カワハギの泳ぐ動きを、検証してみよう。
海の中を泳ぐ魚は、基本的に、
前にしか進めない。
たまに
バックする魚もいるが、
バックギアのないオートバイのように前進好きだ。
その中で、カワハギは、特殊な動きをする。
<上下>
つまり、ヘリコプターの動きをする。
身体の姿勢を変えないで、上下に、水深を変えるのである。
いま、空手チョップをしてみて下さい。
手首から先を、上下に動かして下さい。
その手の動きが、カワハギの動き方です。
それには、どんな筋肉と
関節が必要だろうか?
そう、答えは、
関節にある。
《身体の横に付いているムナビレが、
特殊な関節であり、
上下運動を可能にしている》
この動きが出来る魚はカワハギだけである。
ネッ!
ひとカケの骨で、ここまで検証してあげれば・・
「ああ~うまいなあ~」
舌鼓を打ちながら、喰われているカワハギ君も、
うかばれるでしょ!