ぶらぶら散歩をしていたら、
目の前に女子美があらわれた。
《今年の卒業制作展にどうぞ》と看板がある。
女子美とは、女子美術大学の略だ。
つまり、女子大だ。
常日頃なら、ふらふらと入れる場所ではない。
「きみきみぃ!」
警備員がすっとんできて、つまみ出される聖域だ。
ふらふらと入ってくるオジサンを排除する為に、
女子大が存在している。
そうでなければ、男子大があるハズだ。
(この理論は正しいだろうか?)
さほど、女子大の校門は固い。
「女子美の美術展を見てみたい」
(いったいどんなモノがどんな風に・・)
私の好奇心が校門をくぐらせた。
入った途端、女子大の実態が分かった。
女子しかいない。
《卒業展に皆さんどうぞ》とうたっている割に、
大学内に、むさくるしい男が歩いていない。
私は・・浮いているかもしれない。
卒業作品は、妙に面白かった。
絵画、彫刻もあれば、デザインもある。
衣服、映像、アニメ・・
う~ん、うまく表現できないパフォーマンスもある。
ところが・・その会場を抜けた先に、
レストランを見つけたのだ。
いわゆる・・学食!
ガクジョク!
いったい今の学生は何を食べているのか?
広~~い学食会場に踏み込んだ。
数十人が、ガヤガヤとかまびすしい。
すばやく、彼女たちのテーブルの上に載っている、
トレイを中身を見た。
<チキンカツカレー定食>
ほとんどの女子学生がチキンカツカレー!
ガッツリ系の代表、カツカレーである。
ご飯の量たっぷり。
そうだった。
女子大生とは、 腹ペコ世代だったのだ。
カツカレーは、男だけの代名詞ではなかった。
でも、そこは女子大。
「豚ではないヨ、チキンだヨ」
ダイエットの免罪符を、御旗にかかげながら、
チキンカレーを、ザクリザクリと口に運ぶ。
芸術家の卵たちは、舌をぬぐいながら・・
明日を夢みている。
by ishimaru_ken
| 2013-03-22 05:50
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