扇風機が故障した。
ウンともスンとも言わん。
もう寿命なのか?
いや、昔の人は、自分で修理していたゾ。
よし、道具箱から、ドライバーを手に取り、
扇風機と対峙する。
まず、どうする?
叩いてみるか・・伝統手法として。
ガンガンッ!
カラ~ン
あっ、円盤の顔の部分が外れてとれてしまった。
いかんいかん。
慎重に、土台部の分解にかかろう。
ひっくり返す。
なんだ? このネジの多さは!
ネジマワシなどでは、仕事がはかどらん。
よし、電動ドライバーの出番だ。
ウイ~~~ン
底部が外せた。
内部はどうなっているのだろう?
四角い箱のようなものがある。
又、ネジだ。
ウイ~~~ン
はて、基盤のようなものが現れたゾ。
高校時代、受験の方向性として、
<国立理系>を選考していたが、進んだ大学は、
<私立文系>であった私としては、
電気の基盤は、気にいらない。
何がなんだか解らない。
どちらかというと、見たくない。
いったん電動ドライバーを床に置き、腕を組む。
目を近づける。
親指を鼻の頭に押し付けたりする。
まったく解らないのだが、頷いたりする。
「ふんふんふん・・ふんふん」
誰かが見ていれば、優れた電気屋さんに見えただろう。
とりあえず、ネジというネジを片っ端から外し、
部品をバランバランにした。
そこで、対策として、《振動》にかけてみることにする。
お盆の上に、基盤だの、ネジだの部品をすべて並べ、
両手で持つ。
グッと力を入れる。
すると、小さな振動が起こる。
カタカタカタ、カチカチ、カタカタ。
1分ほど微細振動を与えた。
それから、復元にかかる。
外した部品を合わせ、重ね、ネジで閉める。
よし、全部元に戻した。
ん・・?
ネジが一個足りない・・
ま、いっか・・よくある事だ。
さあ、コンセントに差し込むゾ!
スイッチをいれるゾ!
カチッ
ブィィィィ~~~ン
おお!直ったではないか!
素晴らしい!
振動療法が、功を奏したのだ。
これからは、運動部の愛のムチも、《振動》にしよう。
ブィィィィ~~ン