飛行機に乗ると、大きな荷物を預ける。
到着空港で、ベルトコンベアに乗って出てくる。
私の場合、そこで不幸が起こる。
《荷物がなかなか出てこない》
待てども待てども出てこない。
一年に相当の数、飛行機に乗り、荷物を預ける。
統計的に考えれば、早く出てきたり、遅く出てきたり、
最初に出てきたり、最後に出てきたり、
押しなべて、平均するものである。
しかし・・私の場合・・
いっかな出てこない。
最初に出てきた事など、まったくない。
それどころか、前半に出てきた記憶もない。
ほとんどの場合・・20回中19回は、
最後のほうに出てくる。
最初に出てきた荷物が、
3周も4周も回転しまくった挙句に、ようやく出てくる。
ひどい時などは、ついに出て来ず、係員に尋ねることすらある。
そうすると、たずねている最中に、ボコッっと出てくる。
先日もそうだった。
北海道から、羽田経由で、大分空港に降り立った。
荷物コンベアの前で、延々待った。
100個ちかいカバンが吐き出されてゆく。
やがてコンベア周りの客たちが、どんどんいなくなり、
周回する荷物も限られてきた。
「すみませ~ん、黒のカバンなんですが・・」
係員に言葉をかける。
すると、忘れていたかのように、
ボコッっと出てきた。
この不幸感は、どうしたもんだろう?
待てよ・・?
この日の場合、幸運と不幸が相殺されたのかもしれない。
北海道からの便が羽田に着いた時、
6番スポットに誘導された。
「さてと、乗り継ぎの大分便は、どのスポットだろう?」
チケットを取り出して確かめる。
すると、なんということだ!
同じ
6番から出発すると書いてあるではないか!
何十もあるスポットの中、ピンポイントで、
移動無しスポットを当てたのだ!
「やったぁ~!」
つい声に出して、幸運を喜んだ。
この程度の幸運で、スキップを踏んでしまった。
動かなくてもいいせっかくのチャンスなのに、
嬉しくて遠くの売店まで買い物に行ってしまった。
そのスキップの報いを、3時間後、
大分空港のコンベアで受けることになった。
あ~あ・・
大分空港の荷物コンベア