昨年の夏休み宿題は、ツクツクボーシだった。
「夏休みの宿題 ツクツクボーシ」
2012;9月12日
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今年の夏休みの宿題は、コレだ。
《ミンミンゼミの鳴き方》
ご存知のとおり、ミンミンゼミは、
「ミ~ンミ~ン」と鳴く。
しかし、よくよく聞いてみると、鳴き方にある特徴がある。
それは、二段階に分けられる。
まず最初に、
「ミ~ン、ミ~ン、ミ~ン、・・・」
ミ~ンを、30回以上繰り返す。
その後、突然、2段階目に移る。
「ミ~ン、ミンミンミンミン」
ミ~ンと長い音の後に、短いミンが、3~5つ続く。
これが、一つのセンテンスになっている。
このセンテンスを、13~20回ほど繰り返す。
おそらくだが、ミンミンゼミは、
体力があると見受けられる。
他のセミより、体力勝負の鳴き方をしている。
どちらかというと、演歌に近い。
コブシをきかせているので、
さほどセンテンスを繰り返せないだろうと、推察するのだが、
予想に反して、これでもかこれでもかと、うなり続ける。
ただし、ミンミンゼミの鳴き方は、統計がとりにくい。
なぜか?
毎回、同じ鳴き方をしないのである。
最初の、ミ~ンを40回以上引っ張るケースもある。
センテンスの中の短いミンが、3回かと思えば、
7回も8回も続く時もある。
センテンスだって、13回で終わるかと思えば、
20回も頑張る時もある。
同じ個体じゃないのかもしれないが、
ある意味、出鱈目である。
そこで、気づいた。
セミの鳴き方は、長い進化の歴史の中で、
《
鳴き時間がどんどん伸びてきた》のではないだろうか?
ひょっとすると、最初は、
ミ~ンミンミン、
と一回しかしか鳴いていなかったのではないだろうか?
メスの気を引く為に、頑張った長い歴史の中で、
長く鳴ける体質を獲得したのではないだろうか?
そして、まだまだ長く鳴くべく、
それぞれの個体が、進化している最中なのではないか?
あと何百万年もしたら、
100回くらいセンテンスを鳴ける輩が現れているかもしれない。
っと、ここで、ウグイスを例に出してみよう。
彼らは、「ホ~ホケキョ」と一度しか鳴かない。
さっきの理論でいくと、
おそらく彼らは、まだ歌い始めた歴史が短いのだ。
将来、セミのように進化すれば、
「ホ~ホケキョ、ホ~ホケキョ、ホ~ホケキョ、ホ~ホケキョ~」
一回で延々、鳴き続けるウグイスが生まれるかもしれない。
もし、セミが、その昔一回しか、鳴いていなかったとしたら、
芭蕉も、詠み方を変えていたかもしれない。
しずけさや、岩にしみいる セミひと声
ミ~ンミンミン オ~シツクツク
(あれ、短歌になっちゃった)