突然、滝田君が語りだした。
「オレってさ、九州は殆ど行ってるんだヨ」
『あっそ』
「
福岡行って、モツなべでしょ」
『ふむ、おお道だね』
「
長崎は、五島列島も行ったゼ」
『遠かったネ』
「
熊本は、行った」
『どこ行ったの?』
「駅に」
『
佐賀は?』
「五島列島が見える場所に」
『いや、佐賀から五島列島は見えない!』
「そうなの?」
『可哀そうだね、佐賀』
「でも、
鹿児島は何度も行った」
『与論島も鹿児島だしナ』
「うん、何度も行った」
『一緒に行ったから、何度も言わなくても、それ知ってる』
「
宮崎も行ったナ」
『どこ?』
「岩が洗濯みたいなとこ」
『ああ、青島海岸ネ』
「霧島にも」
『ふむ、あとひと県だヨ』
「どこだろう?」
『おおいたけん!』
「ところがネ、
大分県だけ行ってないんだなあ~」
『おっと滝田君、それは、臥龍点睛を欠くやろ』
「行ってみたいなあ、大分県・・」
『行けよ、食い物はうまいし、温泉だらけだし』
「いいだろうなぁ~高千穂峡!」
『え~と、それは、宮崎県なんだけんどぉ~』
「観てみたいなぁ、天の岩戸!」
『だから、そこは、宮崎だってば』
「阿蘇山にも登りたい!」
『阿蘇は熊本!、君は大分県、生涯来なくていい!』
豊後竹田市 滝廉太郎トンネル(荒城の月が流れる)