昨日の<嚥下(えんげ)>には、実は、続きがあった。
子供に、モノを飲み込ませる時には、
「はい、ゴックンしなさい」と教える。
したがって、飲み込む擬音は、<ゴクン>である。
ところが、漢字で書き、音読みすると、嚥下<エンゲ>になる。
ここで、私は気付いたのだ。
エンゲというのは、始めに漢字ありきではなく、
擬音から始まった言葉ではないのだろうか?
ゴクンとエンゲ、この二つが、
飲み込むと云う行為を表す擬音なのではないか?
どういうことか?
ゴクンというのは、
人間が体を立てた状態で、水を飲み込んだ時に生じる擬音だ。
では、エンゲは?
ここで、昨日の夜中の私の状態を思いだそう。
顔を空に向けて水を飲み込もうとしている。
この状態では、ゴクンは出来ない。
出来ないことはないかもしれないが、
肺に水が入る可能性は少なくない。
溺れる覚悟で、ゴクンをやるというなら、どうぞ。
そして私は、覚悟を決めて、やろうとした。
そこで、発見があった。
私の喉は、ゴクンという動きではなく、
「エンゲ」・・と動きの音の表現をしたのだ。
さあ、アナタにも検証していただこう。
まず、普通に前を向いて、ツバを飲み込んでみよう。
喉は何と言ってますか?
(私は、ゴクンだ)
次に、
椅子に深くもたれ、大きく口を空けて、天井を見上げる。
そこで、飲み込む動作をしてみよう。
非常にツライ作業だが、頑張ってみよう。
できましたか?
喉は何と言ってました?
どうです?
エンゲと聞こえたでしょう。
恐らく、いにしえの偉い方が、病いの床の中で、
水差しの水を飲ませて貰いながら、気付いたに違いない。
「エンゲ・・エンゲ・・エンゲ・・プファ~
よし、嚥み下す(のみくだす)と書いて、
嚥下(
エンゲ)と読もう」