《サイプレス》
木の名前だ。
和名は、糸杉。
空に向かって、まるで燃え上がるようなクネっている樹木。
ゴッホの絵で知っている方も多い。
炎の画家ゴッホと言われるが、
その理由は、糸杉に由来していると思われる。
むしろ、<ゴッホの絵の樹>と言い切る人もいる。
私も、その一人だ。
まだ、ゴッホを知らない小学生の頃、
つまり、50年前、
近所の駅前に、サイプレスがあった。
駅の御神木のように、入口を守っていた。
ウネルという表現がこれほど正しい木もなかった。
クネルという表現も、この樹をよく表していた。
そして、炎に似た纏わりつくような緑の塊りは、
アスパラガスの頭部にも、似ていた。
小学生ながら、サイプレスを見るたびに、
なぜか・・燃えた!
「ウゴオゥ!」
そして、高校生になった頃、ゴッホを知った。
ゴッホのサイプレスに出会った。
当然、吠えた。
「ウゴオゥ!」
わかった!
サイプレス(糸杉)は、人を燃えさせる。
人を吠えさせる。
人に、「さあ、やるんだ!」とかきたてる。
よし、糸杉に囲まれたウチに住んでみよう。
上臼杵駅 大分県