<走水のサバとアジ>
今日のテーマは、刺身の盛り方だ。
私は、飲み屋で、刺身盛りを食べる。
そこで気付く。
刺身盛りとは、日本庭園なのだ・・と。
京都の日本庭園を訪ねると・・・
池があり、その向こうに、築山があり、
やがて森があり、
崖となって、箱庭は終わる。
すべては、 こっち側から眺めた風景が、庭である。
では、お隣の庭から、こちらを覗き見るとどうなる?
屋台骨が見える。
裏側ばかりが見え、庭と言えるかどうか?
さあ、ここで、刺身盛りに話しを戻そう。
料理屋で、出てきた豪華な刺身盛りを思い出そう。
大皿、もしくは、大きな舟に盛られている。
そいつは、<こちら側>、
つまり、片側に向けて、盛り付けられている。
圧倒的に、 片側の人に見て貰いたい盛り付けだ。
表舞台を見せていると言っていい。
裏側の人には気を使っていない。
まさか裏側から眺められるとは、思ってもいない。
もし、裏側から眺めると、屋台骨ばかりが見える。
刺身本体は、少ししか見えない。
「アンタは食べる人ではねえだよ」
暗に示唆されている気がする。
私は、コレが気になる。
「コレでいいのか!」
こぶしを揚げたりする。
だから、私が盛り付ける刺身皿は、
周囲360度、どこから見ても、
箸を差し伸べられる盛り付けをする。
最良の形は、フグ造りだ。
丸い皿に、グルリと刺身を巡らせる。
誰もが、平等だ。
誰もが、主人公になれる。
箸を差し出すのに、遠慮がなくなる。
我が家の宴会くらいは、 刺身の優劣差別をなくしたい!
この思いで捌く、刺身造りは、とても楽しい。 回転させても
by ishimaru_ken
| 2014-01-21 06:18
| その他
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