《おせったい》
子供の頃、《おせったい》という秋の行事があった。
そこは、九州の大分県だ。
50年前としよう。
どんな行事か?
子供たちが、町内の家々を回る。
それぞれ、紙の大きな袋を持っている。
玄関を叩く。
ドンドンドン
「おせった~い!あけないと、悪いことするゾ~」
ドンドンドン
「いたずらするゾ~」
ドンドンドン
「壊しちゃうゾ~」
すると、奥からお母さんが現れて、
子供たちが手に持っている紙袋に、
お菓子を入れてくれるのである。
お菓子とは、ガム、飴玉、ニッケ、などなど・・・
その家でお菓子をせしめた子供たちは、次の家に向かう。
ドンドンドン
「おせった~い!」
《おせったい》
この風習は、
日本全国で行われている風習だと信じていたけんじろう君。
実は、九州近辺でしか、ない風習だ。
ある日、気づいた。
これって、《ハロウイン》でないかい?
欧米諸国で、秋になると催されるハロウインそのものだ!
カボチャの怖い面をかぶるなど、変装して、ご近所のドアを叩く。
ハロウイン=おせったい
歴史的な推測は、以外と簡単だった。
その昔、フランシスコ・ザビエル率いる、
ヨーロッパのキリスト教伝道師達が、
九州に、船でたどり着いた。
ザビエルは、キリスト教布教だけでなく、
己が故郷の風習をも、持ち込んだのだ。
《ハロウイン》
ところが、その地は、その後、反キリスト教となり、
隠れキリシタンの洗礼を受ける。
よって、ハロウインは、形を微妙に変え、
幕府にバレない名前・・
《おせったい》となったのだ。
この名前のつけ方が興味深い。
ハロウイン=おせったい
感謝祭⇒お接待
感謝の気持ち=おもてなし
どうだ!
その昔から・・日本人、偉いな!
弟 兄