内間木洞探検② 落ちる
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 内間木洞(うちまきどう)とは、日本で3番目に長い洞窟だ。
6350m+α
普段、公開していないので、年に二回しか入れない。
それも許可をとって、案内人がいなければならない。
それもその筈、この洞窟は、
大きく分けて、4つの主洞からできており、
さらに枝分かれしている。
迷路洞窟とも呼ばれる。
一日で、全部は周りきれない。

「では、二班に別れて、我々は北洞に行きましょう」
北洞の入り口は、氷筍の千畳敷から、150mほど先にあった。
あったと言ったが、
その昔、先達者たちが発見した小さな穴ポコだ。
「さ、入りましょう」
次々に、潜りこんでゆく。
穴といっても、中でグニャリと曲がっており、
大の大人が通るには、
途中でため息を3回くらいつかなければならない。
もちろんリュックは外して、押しながら進む。
ヘルメットに装着してあるLEDライトが穴の先を照らす。

ヘッドライトという奴は、優れもので、
自分の目線を照らすので、
洞窟が暗いという感覚を忘れさせてくれる。
むしろ、反射する鍾乳石が白っぽいので、明るい。
よもや、皆が集まると、普段の室内より明るい。
《洞窟は暗い》
この言葉は幻想である。
(ん・・言い過ぎか?)

洞内温度は7℃ほどで安定している。
テレビドラマや映画で、洞窟を進むシーンがあると、
たいがい、立って歩いている。
しかし、自然洞窟では、
立って歩ける場所のほうが少ない。
腰をかがめている確立は高い。
四つんばいも多い。
匍匐前進、やぶさかでない。
なおかつ、平地移動はほとんどない。
常に、登ったり下ったり・・
岩の上を乗り越えたり、
崖を横にトラバースしたり・・
タテ穴を降りていったり、登ったり・・
フリー登攀が困難な箇所には、ラダー(縄ハシゴ)がかけられる。

その時だった。
私の前を進む東洋大の学生君が、今しも、
高さ6mの崖を横移動しようとしていた。
その一部始終を見ていた。

右手で、長さ30センチの岩を掴んだ。
その刹那、岩がポキッと折れた!
彼は、岩と共に、谷に落ちた。
落ちながら、反対側の壁に左尻をぶつけ、
その反動で、右側の壁に右ひざをぶつける。
あわや!
っととっさに、
両手を伸ばし、崖のわずかな突起に指をかけ、
踏みとどまったのだ!

久々に人間が落下する瞬間を見てしまった。
彼には、ケガはなかった。
さすが東洋大探検部、とっさの判断は見事である。
「だぁいじょうぶぅ?」
『だいじょうぶで~す!』
簡単な会話で、探検は続けられる。

4時間も格闘したころ、
ある場所にたどり着いた。
「ココにある穴ポコは、こう呼ばれています」
《人選の門》 じんせんのもん
この穴をくぐれたものだけが、先に進め、
世にも美しい世界を眺められると言うのだ。

穴ポコに近づいてみた。
小さく狭い・・・
探検隊で一番小さな女性が、ズルズルと入ってゆく。
ちょこっとツカエている。
(ふむ・・人を選ぶのか・・)
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          《人選の門》
by ishimaru_ken | 2014-02-19 05:42 | スポーツ
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石丸謙二郎
by ishimaru_ken
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