岐阜と云えば・・
新幹線に乗って、東京から大阪方面に向かっている時、
岐阜羽島の駅を過ぎた辺りで、川を越える。
その直後、冒頭の写真の風景が現れる。
奇妙な形状をした大きな建造物だ。
《PANASONIC》と書いてある。
っと、ここで、我らの友人、
バタヤンが登場する。
8年ほど前、与論島でウインドサーフィンをしていた時のことだ。
浜辺で、青い海を眺めながら、のんびりと座っていた。
隣に同じくウインドサーファーがヒザを抱えていた。
ふと思い立ったことをすぐ口に出す私だ。
「あのさ、岐阜羽島駅の近くに、こんな形のビルがあるの知ってる?」
『うん、知ってる』
「あの両側にネ、ゴジラとガメラが座ってシーソーしないかな?」
『あ~それおもろいナ』
「見たくない?」
『みたいみたい』
大阪弁丸出しの彼とおおいに盛り上がった。
「ところで、あんな変なビル誰が造ったんだろう?」
『ボク』
「はい?」
『ボク・・ボクがデザインしてン』
「あんた誰?」
『ボク、おばた』
かくしてバタヤンと呼ばれるおばた君と出会った。
当時、バタヤンは、サンヨーに勤めていた。
だから、あのビルの壁面には、
《SANYO》の大きな文字がレイアウトされていた。
ところが、数年前、サンヨーはパナソニックになった。
バタヤンもパナソニックの社員になった。
すると、当然、あのビルの壁面の文字も付け替えられる。
付け替え工事は、左端の文字から徐々におこなわれた。
一つの文字を外して付け替える。
まずは、《SANYO》のSを外して、
《PANASONIC》のPを付けた。
その頃、新幹線でさしかかると、
こう見えたのである。
《PANYO》
いつカメラを向けても、金太郎飴の写真が撮れる