青森県、新郷村で出来たお米が届いた。
《ゆる~り 天日米》 (てんぴまい)
沢山とれないが、美味しいと言われるお米である。
最近のお米は、機械で乾燥させているが、新郷村では、
刈った田んぼに、昔ながらの野積みをして、干している。
秋に尋ねた折、そんな野積みの稲穂がアチコチで見られた。
昔懐かしい風景である。
「まだ、こうやって干しているんですか?」
『ああ、美味くなるだネ』
「大変でしょう」
『食べたら美味しいだネ』
天日米の炊き方を教えてもらった。
一、お米を正確に計ってけで。
二、ボウル等にお米を入れ、
全てのお米が水に浸かるよう軽くかき混ぜたら、
すぐに水を捨てでけで。
三、ごしごし研がず、二~三回やさしく研いでけで。
四、三十分以上は水につけてけで。
五、あとは炊飯器にまかせでけで。
六、炊き上がったら、釜の底からふんわりとかき混ぜてけで。
七、
食べたら新郷村に遊びに来てけで!
新郷村は、青森県の十和田湖の東にある。
「昔々~」と昔話をしたくなるような村だ。
そうそう、秋に訪れた時の事だ。
一応、
身体は丈夫、と自負している私だ。
自慢するほどではないが、
それなりの筋肉がついているつもりだった。
っと、ひとりのオバチャンが近づいてきた。
どうやら私の出ているスポーツ番組を見てくれていたらしい。
私の全身を上から下へと、眺めまわすや、
「あら・・ずいぶん華奢(きゃしゃ)だわネ」
実物を見た途端、華奢だと言うのである。
きゃしゃと言われた私。
すぐに、近くの木にぶらさがって懸垂をしてみた。
すると近寄り、その二の腕を触るや、
「思ったより、筋肉ついてないのネ」
ガアアア~~~~ン!
その理由が、その後、判明した。
村の村長にお会いしたのだが、身体がデカイ。
デカイというのは体重ではない。
骨太そのもの。
他にも多くの方にお会いしたのだが、
皆、デカイ。
身長も、私より10センチほど高い。
お年を召しておられる方なのに、腰は伸び、
筋肉隆々である。
確かに、その中に混ざっていると、私は青白い病弱に見えた。
華奢と言われても、反論できない。
ジムで鍛えていない本物の有効筋肉の男たちがいた。
しかも、本物の筋肉マンは、優しい人たちであった。
そうか・・あの剛健な肉体が作ったお米かあ~
今、毎朝、朝ごはんを食べるのが楽しい!