奈良に行く。
夕方になる。
何かが他の街と違う。
県庁所在地のどこにもあるアレがない。
<繁華街>
さてと、今夜は何を食べましょうかネ?
旅の楽しみは、繁華街のぶらつきも含まれている。
ノレンが並んでいる街並みは、食欲をそそる。
いろんな看板が上下左右に林立しているさまだけでも、
愉快な気分になるものだ。
ところが、奈良にはそれがない。
ホントに無いのかと問われれば、はっきりと答えきれないのだが、
今のところ、私は見つけていない。
なんとなく、
街は静かなのだ。
夜になると、街は明かりを落とし、皆、
家路についているような気がする。
「おい、どこか美味しいもの食いにいこう!」
奈良市街で仕事を終わり、仲間に声をかけたものの、
ぶらぶら歩いていても、
いっかなそんな雰囲気の店が現れない。
あるにはあるのだろう。
無いはずはないに決まっているのだが、うまく見つけられない。
『奈良って、静かな町ですネ』
「気に入らないのか?」
『いえ、なんかいいなあ~と』
「たしかに・・」
奈良に住む友人に質問したことがある。
「あのサ、いつもどこで呑んでんの?」
『通勤している大阪だヨ』
「へっ?」
『近いんだよ、奈良と大阪』
なるほど、繁華街は大阪に任せちゃったワケね。
そういえば、京都の嵐山から、自転車で川沿いにこいで行ったら、
いつの間にか、奈良県に入っていた事があった。
京都とも近いのかな?
繁華街は京都にも、お任せ?
いいなあ~奈良の夜の静けさ・・・