コレは、将棋の対局中に、ある現象が起きたものだ。
《駒柱が立つ》 こまばしらがたつ
将棋の駒が、
縦に一直線に並ぶ様子をいう。
この場合は、8筋(はちすじ)の駒が立った。
将棋が解らない方の為に、噛み砕く。
将棋の駒(こま)を将棋板に置く場所は、全部で81箇所ある。
その為に、木の表面に線を引いてある。
その線で囲われた枠の中に駒を置く。
その枠は、右から、1~9筋に分かれており、
上から下に、やはり一~九筋に分かれている。
9×九=81
したがって、
4六の箇所があったり、8二の箇所があったりする。
それを踏まえて、冒頭の写真を見ていただこう。
今、8筋に、駒が上から下まで、びっしり並んでいる。
この状態を、《駒柱が立つ》という。
アマチュアでは、殆どおこらないが、
プロの大局では、時折、おこる。
お互いが、切磋琢磨した結果の現象だ。
ところが、不思議なことに、対局している本人たちは、
駒柱が立った事に気づいていない事もあると言う。
それほど、闘いに集中している証拠だ。
《4筋に立つ駒柱は縁起が悪い》
このような迷信を信じている棋士もいるらしい。
ところで、コレは、何を私が気にしているのか?
将棋の駒は、全部で40枚ある。
今、その駒のうち、将棋板の上にあるのは、19枚だ。
残りの駒は、二人の駒台(こまだい)と呼ばれる場所にある。
21枚の駒がお互いの駒台に乗せられている。
つまり、奪った駒を再使用していない状態が続いているのだ。
19対21
板上より、駒台の方が多い。
これは、どちらかと云うと、アマチュアに起き易い現象だ。
貯めるだけ貯めたい心がそうさせる。
駒台を、
銀行と勘違いしているヘボアマ将棋である。
王様が詰まされているのに、
駒台の駒を手の中に集めて、ジャラジャラ鳴らしている輩もいる。
殿様が殺されたのに、
金銀財宝を隠し、ほくそ笑んでいる奴かもしれない。