「ア~~~~~」
このイワシ君は、大きな口を開けて泳いでいる。
前方からやってくるプランクトンを採り込んでいる。
イワシの大群はみんな、流れの上流に向かって、
この顔をしている。
「ア~~~~」
イワシは小さい。
個体として最少単位の魚である。
では、個体として最大単位の海の生物は、
どうやって飯を食っているのだろう?
大きな海の生物・・?
≪
マンタ≫
日本的には、イトマキ(糸巻)エイと呼ばれているマンタ。
奴の食事風景は、シンプルだ。
大口を開けてグルグル回転している。
すなわち、イワシの大口となんら変わりない。
≪
ジンベイザメ≫
地球上最大の魚と言われているジンベイザメ。
その食事タイムは、ただただ大口を開けているだけだ。
開けたまま、ずぅ~と泳いでいる。
「ア~~~~~~~~~~~~」
開口部があまりにも大きいので、間違って、
小魚も吸い込まれるらしいが、そのあと、どうなるか?
私は知らない。
ペットボトルとかも吸い込まれるらしいが、
困ったもんだ。
≪
クジラ≫
海洋最大と言ったからには、最後にこの大将が出てくる。
ここまでは、みんな大口を開けて泳いでいるだけだった。
ところが、クジラ君たちは、狩猟方法が違う。
イワシ君のように、ただ口を開けて食べるという、
<待ち>の姿勢がない。
積極的に食い物にアタックする。
あのジンベイザメでさえ、ボケ~と口開けっ放しなのに、
クジラ君は超巨体を駆使して、タンパク質を捉えようとする。
暴れて捕まえようとする。
イワシ君よりは、随分努力しているようだ。
会社でも、人は大きくなれば、落ち着くモノだと思われがちだが、
意外や、まだまだ暴れたい欲求があるとみえる。