雨が降っている。
ミンミンゼミが鳴いている。
今、二行文章を書いたが、すでにおかしい。
雨の中、セミは鳴かない。
鳴く筈がない。
ところが、9月の声を聞くと、セミも切羽詰る。
晴れた日に鳴くなんて悠長な事を言ってられなくなる。
地上に出てくるのが少し遅れたミンミン君は、
あと何日も生きられないのだ。
その間に、なんとか子孫を残さなければならない。
ところが、このところ、天気がすぐれない。
雨続きである。
もはや雨だとか、曇りだとか言ってる場合じゃない。
気分がすぐれなくとも、やる気がおきなくとも、
こりゃ、鳴くしかない。
つまり、切羽詰れば、雨だろうが、鳴くのだ。
よりごのみしてらんないのである。
それで成功するかとか、
結果から物事を考える余裕がなくなる。
ある意味、悲痛な決意がいるハズなのだ・・が、
なぜか、ミンミン君の鳴き声は、
いつもと変わらず、美しく屈託が無い。
ぜひ、切羽詰った鳴き方というのも、聞いてみたいものだ。
ところで、先日、
アブラゼミを素手で、2~3匹捕まえたのだが、
見ていた役者仲間にひどく驚かれた。
「げぇ~~~」と言われて、
指まで指された。
そんなに驚くことなのだろうか?
まさか、食ったわけじゃあるまいし・・・