「ウワ~唐辛子だぁ~!」
その昔、辛いものが食べられなかった私である。
年にして、33才まで、辛いものが食べられなかった。
その当時の心境を述べてみよう。
<ワサビが食べられない>
寿司にぬられているワサビが食べられない。
寿司屋では、お子チャマの如く、サビ抜きを要求していた。
<カラシが食べられない>
おでん屋で、カラシをぬれない。
ホットドッグのカラシがぬれない。
何のため、世の中にカラシがあるのか理解出来なかった。
<唐辛子が食べられない>
一味だの七味だの、
蕎麦屋に置いてある物体がわからなかった。
皆が、チャッチャッと振る、そのマネをして、
チャッチャッとやった途端、
その蕎麦は食い物でなくなった。
ギャ~~
辛さに、悲鳴をあげる。
舌どころか、口の中が火事になり、
体は燃え盛り、汗ダラダラで、寝込むのである。
我慢するというレベルでなかった。
よもや、世の中に、
<タバスコ>というモノがあるとは知らない若者だった。
喫茶店で、ピザトーストを頼むと、
ケチャップの小瓶の様な物が出された。
小瓶を振った。
チョビッとしか出ない、小瓶にイラたち、必死に振った。
ピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッ
がぶり
ギャアアアアアア~~~~
寝込んだ。
そして、カレーは、
<♪~ハウスバーモンドカレーだよ~♪>
33才まで、コレであった。