<栗ひろい>をした経験があるだろうか?
栗は、
ひろいと言う。
芋は、掘り。
ミカンは、狩り。
ブドウも、狩り。
サクランボも、狩り。
ブルーベリーも、狩り。
梨は、もぎ。
なぜか、栗だけ、
ひろいだ。
理由は、簡単。
落ちた栗を拾うから。
他の果物は、落ちたモノは食えない。
ところが、栗に限っては、落ちたモノが、賞味の対象となる。
食べ頃なのである。
拾うと言っても、栗のイガごと拾うのではない。
栗林には、長靴を履いてゆく。
長靴で、イガをガッシと踏んづけ、手に持った炭バサミで、
中身を取り出す。
素手だろうが、軍手だろうが、イガには勝てない。
気軽に、手で処理しようとすると、痛い目にあう。
海で、ウニに出会うようなものだ。
どちらも、完全防備体制で、己が実を守っている。
という事は、どれほど旨い物体が、
中に隠されているか、推察される。
そんな旨いらしいモノを長靴で踏んづけて、踏みしだいている。
そして、栗林で最も大切な装備がある。
<麦わら帽子>
もし、こいつを被らずに、樹の下に入ったとしよう。
栗のイガは、いつ落下するかわからない。
あるひょうしに、ポトリとアナタの頭の上に落ちてきたら・・
救急車問題が発生する。
ウニの場合と同じだ。
たとえ、的を外して、肩や背中への落下でも、怪我は必至だ。
栗、ウニをなめてはいけない。
なめるのは、調理してからにしよう。