世の中、50%の確率で、正しかったり、誤ったりする。
例えば、初めて触ったドアのノブ。
右に回せば、開き、
左に回せば、閉まる。
その確率は、50%だ。
ところが、50%の確率が、大きく崩れるケースがある。
勿論、私のケースだ。
私は、毎日、丸首のTシャツを、着る。
タンスからTシャツを取り出し、
腹の部分に両手を突っ込み、かぶる。
その時、シャツの前後を、さほど気にしていない。
ただ、かぶる。
すると、シャツが前後になる確率は50%である。
である筈だ。
一年もの統計を取れば、限りなく50%になる筈だ。
ところが・・・
私の場合、統計が壊れる。
「ケッ、又、反対かよ!」
被ったシャツの前後が反対だ。
背中側にあるタグが、胸の上でピラピラしている。
気持ち悪い。
ある日・・どうも私の場合、確率が偏っているとかんがみ、
なんとなく、数えてみた。
反対にかぶった回数と、正常にかぶった回数を数えてみたのだ。
12対3
12が反対かぶり、3が正常かぶり。
ど・どういう事やねん?
50%から、はるかに離れたこの確率はいかがなものか?
いったい何が起きているのだろうか?
<かぶる>という行為に、一切の意図的な傾きはない。
Tシャツの選び方にも、意図はない。
統計学的にも、アトランダムを貫いている。
にも拘らずこの数値だ。
12対3
つまり、5回に1回しか、正解のかぶりをしていない。
つまり、5回に4回、間違いかぶりをして、かぶり直している。
不思議だ・・・
この偏りは、なんだろう?
このまま、かぶり直しが、生涯続くのだろうか?
それとも、いつか将来、揺り戻しとして、
5回に4回正解かぶりの日が来るのだろうか?